Adobe


IllustratorとPhotoshopでCMYKの色値が変わる



Adobeのイラストレータとフォトショップの間でデータをコピー&貼り付けや、CMYK→RGB変換をすると、色が変わってしまうことがある。

■ 見た目が変わるがRGB値(CMYK値)は同じ
■ RGB値・CMYK値共にズレる
■ CMYK値だけがズレて、RGB値は変わらない

などがある。

CMYK値だけが変わってしまう(RGB値は変わっていない)場合は特に問題はない。なぜこのような現象が起きるかというと、同じRGBコードを再現するためのCMYKの組み合わせが複数通り存在するため、自分で作ったCMYK値と両アプリが自動計算して求めたCMYK値が異なってしまうことがあるからだ。つまり、CMYKの数値が違うのに、見た目の色はまったく同じという現象になる。
YUV方式やYJK方式でも同じような現象が起こる。

そもそもコンピュータにはRGBという概念しかないので、結論としてはRGBズレさえ起きなければCMYKがどうズレようとも、ディスプレイモニタ上の見た目の色合いは変わらないということになる。
両アプリでRGBズレが起きないように(起きにくく)するには、以下のようにカラープロファイルとカラーマネージメントを合わせておく必要がある。



■イラストレータ&フォトショップ
1. [編集]→[カラー設定]を開く
2. カラープロファイルの作業用スペースを両アプリで同じものに合わせる
3. カラーマネージメントポリシーをすべてオフ(または作業用スペースに変換)にする


補足。RGBとCMYK(あくまでコンピュータ上の)に興味のある方はどうぞ。

YJK方式でも触れているが、そもそもコンピュータが扱える「色」という概念はRGBがすべてであり、それ以上も以下もない(本当の人間の視覚としての色概念はIr側とUV側の一部も含まれるためRGBだけでは足りないが)。これをいかに人間の感覚で扱いやすくするか、ということで様々な方式が考え出された。例えばHSV、CMYK(CMYBk)、lab、HLS、YUV、YJKなど。このような方式は、「色概念を考えやすくカプセル化」したものといえる。これらはすべて計算式を経て最終的にはRGBに変換されそのPCに搭載されているディスプレイコントローラやディスプレイプロセッサなどを経て我々の目に届くことになる。

RGB方式で表現できる色数は何色か?となると、これは階調次第である。
PC-8801初代の時代は2階調だったので8色。
MSX2はRとGが8階調でBのみ4階調の256色。
FM77AVなどが16階調になり4096色。
初期のMacが32階調で32768色。
X68000(32階調を2段階)とPC-88VA(RとBが32階調でGのみ64階調)は65536色
最近のMacやWindowsではRGBすべてが256階調で1677万9496色が表現できる。

ちなみに32bitRGBは上位8ビットが切り捨てられているので、42億色という認識は誤り。上位8bitを切り捨てずアルファ値(半透明値)として使える機種もあるが、どちらにしてもRGBは256階調である。

階調が増えるにつれて、コンピュータ発明以前の色概念であるCMYKが導入されるようになった。そもそもアナログの考え方だったものが、デジタル上にやってきたわけである。CMYKはシアン、マゼンダ、イエロー、キー(大抵はブラック)の4種類が、それぞれ0%~100%という組み合わせで色を表現する。ここで大切なのは、コンピュータにやってくる前のCMYKは必ずしも1%刻みではない、ということであり、本来CMYKで表現できる色数は無限である。しかし、デジタルであるコンピュータは、0%~100%を階調で表現するしかない。そこで1%刻みを採用するアプリケーションが増えることになる。

さて、0%~100%は101階調である。すなわち、CMYKで表現できる組み合わせ(色数ではない)は、101^4=1億0406万0401通りということになる。しかし、現代のコンピュータは1677万9496色までしか表現できないので、単純計算をすれば平均してRGBの1色あたりCMYKでは6通りの組み合わせがダブって存在することになる。あくまで単純計算であり、実際には白(RGBで#FFFFFF)を表現するCMYKコードは1つ(C0, M0, Y0, K0)しかなく、黒(RGBで#000000)を表すCMYKコードは、100万通り以上存在する(C0, M0, Y0, K100 も C95, M95, Y95, K90 も C93, M88, Y89, K80 も、C100, M90, Y100, K95 も、すべてRGB変換すると#000000である)。すなわち、暗い色になるほどCMYKの組み合わせがダブってくる。

RGB256階調を持つコンピュータ上で、CMYK方式によって実際に表現できる最大色数は何色か、という問いに対する答えにはいくつかの説があるように思えるが、CMYKの1億以上の組み合わせが1677万9496色のすべてに当てはまれば1677万9496色が表現できることになる。ただ、RGBの#FEFFFFと#FFFEFFは1%刻みのCMYKでは表現できないので、少なくともRGBよりも2色は少ない。1677万9494色以下ということにはなるだろう。RGBの6倍以上の組み合わせを持つにも関わらず、RGBよりも表現できる色数が少ないことだけは分かるが、実際の色数は神のみぞ知る・・というところかもしれない。




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